整骨院に行くと健康保険の基準がまちまちな理由について

整骨院の謎

いくつかの整骨院にいかれた方の中には、整骨院ごとに健康保険の基準が違う事に違和感、疑問を持たれる方もいらっしゃると思います。

実は基準は昔からちゃんと決まっています

ただ、私たちの先輩方がそれを知りえない環境で発展してきた結果、混乱状態が起きてしまったようです。

今回はそのあたりをまとめてお伝えしてまいります。

特に興味がない方や、ざっくりとわかればいいやという方は、まとめの項目をご覧いただくか、固定ページのケガ(健康保険)の項をご覧ください。

ケガ(健康保険)
整骨院では条件付きで健康保険の適用が可能になります。 全国の整骨院も同じ条件ですのでご参考までに。 整骨院で保険適用になるもの 原因の明確な関節、筋肉、骨に起きた痛み、けが 捻挫とか挫傷とか一般的に言われるものですね。 ...

基準は誰が決めている?

定期的に整骨院側、厚生労働省、保険組合、医師などの有識者が定期的に検討委員会を開いて、定期的に料金の見直しや、運用の見直し、不正対策などを話し合っています。

社会保障審議会(医療保険部会 柔道整復療養費検討専門委員会)

そしてこれをもとに、支給基準が定められています。

この基準を満たしていないものは、支払われません(使えません)。

その基準のルールブックはこちらになります。

社会保障審議会(医療保険部会 柔道整復療養費検討専門委員会)

そして、これが基準がまちまちな理由の根源を為しています。

全ての整骨院がルールブックを所持していない

恐ろしい話なのですが、すべての整骨院が持っていて当たり前なこの基準に関する本を、持っていない整骨院が一定数実在します。

場合によってはそれ自体を知らないというつわものすらかつて存在しました。

#今はいないと信じたい

ルールは数十年大まかには変わっていない

今年大きな変化が一つありましたが、適用基準自体は数十年大まかに変わっていません。

つまり、すべての整骨院がルールを把握していれば、今起きている問題は一切起きません。

ただ、前述したようにそうはなってないので理解度の差が激しめに問題を起こしています。

なんなら、「不正請求は許さない!」みたいな発信をしている人すら持っていません

そしたら院ごとに対応が違って当然ですよね。

保険に関して教育が充分ではない

ここ最近で改善されましたが、其れまでは健康保険が何に対して適用なのかの教育を、資格を取るまでの間にうけていなかったという恐ろしい事実があります。

結果、資格を取って初めて仕事の現場に出た時に色々出くわす羽目になります。

また、バブル全盛期の時はほぼ保険関連の申請がノーチェックだった時代があったようで、その時期からやってた人にとっては、ある日突然不正扱いされた(もちろんその人が悪い)という事もありそうです。

習得技術が健康保険と相性が悪い

最近は自費専門を謳うところもあると思います。

そういうところに通われている方で、これを読んでいる人もいるかもしれませんが、自費専門で受けてる施術って、ケガが対象ではないですよね

リラクゼーション(もみほぐし)や整体院がたくさんあるのもそれを証明していますよね。

私たちの生活環境が変化したことによって、皆様のお困りごとからケガの割合が減っていった結果、けが以外のお悩みが増えてきたことも一つの要因だと思いますが、それに対応していった結果、健康保険では活用できない技術が大量発生しているという問題があります。

ナントカ療法とかが世の中にたくさん生まれましたが、それらは捻挫の固定でも、筋肉の損傷のリハビリでもありません

それらを健康保険で行うと違法になってしまうので、自費専門を謳うのはむしろ潔いと言えます。

ただ、基準がまちまちなことによって、「肩こりでよそでは保険使えたのに、あそこはほけんやってないって言われた」って言う、理不尽な風評を受けることもあります。

なお、自費整骨院をやられている人もルールブックは持っていないため、たまに問題が起こりますが、いったん10割負担になるだけで、自費整骨院でもケガの場合は健康保険は適用可能です

※整体院やリラクゼーションでは使用不可で、国家資格者がやっている整体院でもケガの対処は出来ません

全部が保険効かないのは損なのか?

保険が使えない整骨院にストレスを感じる人が考えるのはこれなのではないかと思います。

結論から書くと、損ではないです。

例えば肩こりで奇跡的に保険が効いたとします。

そうしたら何が起こるかというと、凝ってる場所をもんだり叩いたりされることはありません(したら違法になる可能性があります)。

大げさに言うと固定とかそういうのがメインになります。

なぜかというと、ケガだからです。

捻挫してる場所をおしたらよくないですよね?切り傷をひっかくようなもんです。

なので、よしんば保険が使えても何も解決しないばかりか、その間の時間とお金が無駄に消費されます。

ただもしかすると、肩こりをもんだり叩いたりしてくれる奇跡の先生がいるかもしれません。

ただ、もしそうならその事実はその先生とあなただけの秘密にしておくことをオススメします。

違法行為が通報されたら、その先生が逮捕されるリスクがあります

まとめ

・ルールは昔から明確

・それを記した本も定期的に改訂されている

・なぜか全員が所持していない

・昔は教育すらなかった

・結果今カオス

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